未来の言語聴覚士へ
- 2015/06/07
- 16:42

母校である北里大学から「卒業生の声」の依頼があり、
Allied Health Sciences というニュースレターの一部を執筆しました。
こんな僕が、卒業生として何を言えるのか?と迷いましたが、
結局、嘘偽りなく、僕自身に向き合うしかないかなと、
そして、学生さんに向けて心を込めて書きました。


■記事全文
「はじめまして。5期生の荒木謙太郎と申します。私の学生時代はというと、褒められるレポートを書く一方で、ギリギリで「可」をしがみついて取得するような、決して優等生とは言えない学生でした。加えて私は不器用で、当然卒後の臨床もすんなりとはいかず、とりわけ、脳損傷例の初診の対応、即ち失語症・構音障害・その他の高次脳機能障害の概要を把握することに大変苦慮していました。その経験と、他の言語聴覚士も同じように悩んでいるのではという思いから「言語障害スクリーニングテスト」の研究を志すようになりました。
開発過程は、研究の傍ら日頃の臨床もあり、苦労の連続でした。卒後二年目に行った学会発表では「あなたにテストが作れる訳がない」と厳しい指摘を受けたこともあります。しかし、諦めずに続けてきた研究成果は「言語聴覚研究優秀論文賞」「脳機能とリハビリテーション研究優秀発表賞」を受賞、昨年には10年来の憧れの地、アメリカで学会発表を行うことができ、嬉しく思っております。
一人一人歩む道は異なりますが、あなたがリハビリ職に携わる折には、必ず苦しいことも逆境も挫折もあります。しかし「Trust Yourself」自分の道を信じて。あなたにしか出来ないことがある。それに対して真摯に向き合って下さい。言語聴覚士という職業を通して見えてくる自分の本質はある。
私は今後も、初診に悩む言語聴覚士と、その背景にある患者さんのお役に立てるよう努力を続けます。アメリカ・ヨーロッパ・アジアの国々に向けても検討を続けます。いつの日か、逞しくなったあなた方とお会いできることを楽しみにしております。北里生として共に頑張ろう!」
■初診に悩める新人言語聴覚士にはこちら↓
スクリーニングを科学する。
もちろんこちらにも心を込めてます(笑)
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